ESSAYS IN IDLENESS

 

 

Visiting Long Island (Chiba)

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緊急事態宣言化のゴールデンウィーク、去年は何をしていたかわからないけども今年はもういいだろうということで密にならないように気をつけながら軽トラで千葉の銚子へと海釣りに行くことにした。

銚子方面へは初めて行ったけれど、気づいたのは東京と千葉の位置関係はニューヨークとロングアイランドに似ているということだった。都会から外れるとキャベツ畑に挟まれた一本道を進んでいく。周りに高い建物は何もなく、開けた青い空だけが続いていた。このスケール感はアメリカでの旅と似ていた。流域面積日本一を誇る利根川の隣を走りながら銚子へと進んでいく。行く先々で川を渡る橋を渡るとき、その橋の上から見る川の広さ、大きさに少しだけ感動した。ちょうど利根川の河口と太平洋の接するところが銚子だということもこのときに知った。

銚子の周りの色々な漁港に行った。銚子港、銚子マリーナ、飯岡漁港、、、しかし流石にどこも人が多かったし、何より風と豪雨で釣りにならなかったのが辛かった。毎日釣りをしようと試みては、風が強くて釣りにならなかったり、水が濁って釣りにならなかったりと、散々な目にあってしまった。まる二日かけて釣果は0、あたりすらも一度もない時間が続いた。

最後、利根川を挟んで向こう側にある茨城県の波崎漁港へと行った。この場所はまるで日本ではないかのようなスケール感を持った、おそらく日本で一番大きいと思われる漁港だった。駐車場だけで千台以上は止まれるのではないかというスペースはあるし、見上げれば風力発電の大きなプロペラのようなものが大きな音を立てながら回っている。大きなテトラポットが陸上に積まれていたけれど、その数も何百とあり、すべてのスケールが日本でない場所のようだった。まるで自分がアメリカにいるような錯覚をした。自分がニューヨークからロングアイランドの端のモントークに行ったときと感覚が似ていて、生まれて初めて千葉に愛着を抱くことができた。

肝心の釣りはというと、こんなに広い漁港なのに一番いいポイントには人が数メートルごとに立っている状況。中には車中泊も辞さない構えで居座っている人たちもたくさんいた。ポイントがないか探し回って広い漁港内をぐるぐると回ってみても、良さそうなポイントにはすでに人が入っていた。朝6時には到着したはずなのにどういうことだろう?と思ったが、謎が解けた。自分たちがこの場所に長らくいたけど深夜になってから入ってくる車がたくさんた。どうやらこの釣り場でいい場所を確保しようと思ったらその前日の夜、ないしは夕方から場所を抑えておかないとだめなのだろう。風が強かったし、周りで釣ってる人もいないかなり厳しい状況だったのにも関わらず、これだけの人がせめぎ合っているとなると、いよいよ関東で釣りをするのは難しいなと思わざるを得ない。ただ、この波崎漁港という素晴らしい場所を知れたことだけが自分の中での大きな収穫だった。