ESSAYS IN IDLENESS

 

 

City Escapes

この写真は日本でもないし海でもない、オレゴンの砂丘の写真。最高だったな、、、この場所は。

この写真は日本でもないし海でもない、オレゴンの砂丘の写真。最高だったな、、、この場所は。

初めて海でのルアー釣りをしに行こうということになり、早朝から車を走らせて神奈川の端のほうに向けて早朝から車を走らせる。場所もよくわからないから、とりあえず車を止めて漁港っぽいところで釣りをしてみるも、一切のあたりなし。たまたまかかった10cmくらいのハタの子供だけが僕たちの午前中の釣果だった。

気を取り直して少しポイントを変えて探ってみるも、全く釣れる気配がない。周りで餌釣りをしている人でさえ魚がかかっている要素がなかったからどうやらかなり厳しいときに来てしまったのかもしれないなぁ、、と思った。しかし釣り場で食べるものはうまい。そしてなぜかわからないがとにかくお腹が減る。コンビニで買ったおにぎりやカップ麺があっという間になくなってしまう。海を見ながら食べるご飯はいつだって最高だ。気を取り直して釣りをしてみるも、とにかく根がかりが多くてあっという間にワームや針をロストしてしまう。僕はそこまで根がかりしなかったが、停泊しているロープに針が引っかかろうものなら絶対に取れないということがわかった、、、

ほぼ、ぼくらの心が折れかけてもう帰ろうか、、、となったが諦めずに最後のポイントへと向かった。人がとても多かったので人がなるべく居ないところまで少し歩いて向かったのは河口っぽい船の停泊場所。ザリガニのような形をした「誰がこんな色の餌食うねん」という感じの仰々しい蛍光グリーンのワームをネチネチと動かしながら岸壁沿いを探っていたところ、根がかりをしたと思って強く引いたら魚がかかっていた。ちょうど地元民の人が見ていたようで釣り上げた瞬間に後ろから拍手が聞こえた。「これ、なんですかねぇ?」と聞いてみたら「ハタの仲間だねぇ、美味しいから持って帰りなよ」と言われた。15-20cmくらいの小さめのハタだった。そこまで大きくないのでリリースしようとおもっていたけれど、この大きさでも食べていいらしい。

日が暮れる瞬間の海はとてもきれいだった。オレンジ色の光と、海の深い青色が美しいコントラストを描いていた。すぐに空は深い青色に変わり、あっという間に真っ暗になった。その頃、水面にはキラキラと光る小魚がそれこそ数百匹レベルで流れ込んできていた。これが時合だろうと思いせっせとラストのアジングワームを投げたり、小さなミノーを投げたり、苦し紛れで渓流用のスプーンを投げ込んだりしてみたけれど全く釣れなかった。あわよくばこの群れを捕食する青物でもかかってくれたらと思ったけれど、そんなに釣りは甘くなかった。

家に帰り釣り道具の片付けを済ませたあと、だいぶ遅くなってしまったがハタを調理した。適当に検索してヒットした中で一番簡単そうだったハタのあら炊きというもの。かんたんにいえば酒と生姜と醤油砂糖でざっくりと煮込むだけの料理だが、めちゃくちゃにうまかった。自分で魚を釣って自分で料理をして食べる。単純だけどとても豊かな行為だなと思う。食べたあとに洗い物をしていたら、昔父親や祖父と一緒に言った石巻の海で釣りをしていたときのことを思い出した。

hiroshi ujiiefishing, outdoor