ESSAYS IN IDLENESS

 

 

INDEPENDENCE DAY

今日は7月4日、待ちに待ったアメリカの独立記念日。朝からGalaxy 500やSufjan Stevensの「Independence Day」を聴きながら気持ちを高めた。しかし僕のテンションとは裏腹に、この日の街はどこか静かで、多くの店は閉店していて、ダウンタウンは閑散としている。みんな街から出てどこか静かな場所で大切な人々と素敵な時間を過ごしているのだろうと、フードカートで買った中華麺をすすりながら一人で考えていた。その後、ブルースフェスティバルから一足早く抜け出し、マウントテイバーという小高い丘にある僕のお気に入りの公園に向かう。アメリカ合衆国の独立記念日では打ち上げ花火で独立を祝うのがこの国の風習になっている。ウォーターフロントパークにいれば、川沿いに打ち上がるおおきな花火を間近で見れただろう。マウントテイバーに着き、黙々と山の頂上を目指して登っていく。すると丘の斜面に人が寝っ転がっていて、よく目を凝らしてみるとかなりの数だ。おそらく500では下らないくらいの人たちがビール片手にのんびりとしている。あちらこちらからマリファナの匂いはしてくるわ、殆どの人達が路上飲酒しているわ(違法です)、平和に無法地帯と化したこの公園はポートランドの縮図と言っても過言ではないだろう。そんな酩酊した状態で寝っ転がりながら、しかも人が他にも密集している場所で花火を打ち上げるものだから本当に危なっかしくてクレイジーだ。更に、アメリカの打ち上げ花火は日本のしょぼい打ち上げ花火と違って威力も迫力も段違い。思わず銃声かと思うほどに音がデカくて、そんな花火があちらこちらから不規則に打ち上げられる。空に向かってまばらに打ち上げられる花火と、丘の上から見える川沿いに上がる花火、そして街の灯り。そのどれもが美しかった。家に帰ってまた朝に聞いた曲たちを聴き直して、やっぱり最高の曲だなと思った。

hiroshi ujiieday