ESSAYS IN IDLENESS

 

 

I CAUGHT A COLD

家の近所のサイドウォーク。風邪をひいても散歩はしたい。

家の近所のサイドウォーク。風邪をひいても散歩はしたい。

アメリカに来てから体重が半年で8キロほど減り(何も脱いでいなくて、なおかつ昼飯をたらふく食べた後の体重が56キロくらいしかなかった。こちらに来る前は63キロくらいあったと思う。)、なんだか風邪も引きやすくなった気がする。こうして咳やくしゃみ、喉の痛みに苛まれている気がするのは単なる思い過ごしではなさそうだ。

まず、第一に住んでいる環境が日本とは違う。今僕は家の地下室に住んでいるのだけれど、これはまあ寒い。今年の冬は特に寒い日が続いていたのだけれど、5月も半ばを過ぎた今でも普通に寒い。そして日が入らないため日中でも電気を付けないとだいぶ暗い。そして食生活。ビタミン、ヴァイタミンとは?とも思える肉と油中心の食生活。芋と粉と肉と脂の織りなす日々の食生活はカロリーの4文字が支配する食生活はまさに日本の食生活の対極と言えるだろう。なぜその食生活で僕が毎月1キロ以上も減量してしまっているのかは想像に難くないと思うけれど、単純に味が単調で量が食べられないためでしかない。そもそも栄養素の偏りという概念がこの国にはない気がしている。「お腹が減った」と言ってホストマザーが食べ始めたのは瓶詰めのピーナッツバターで、おもむろにスプーンを突っ込んで食事代わりにパクパクと食べ始めたのはこちらに来てから一番驚いたことの一つだと思う。

なんにしろ、今まで以上に風邪をひきやすくなったし、風邪の治りも遅くなっている。そしてそういうときは薬をもちろん飲むのだけれど日本の薬はまず効かない。アメリカの風邪と日本の風邪はなにか違うのだろうか?日本から持ってきたパブロンやルルみたいな市販の風邪薬は何の役にも立たず、アメリカで一般的に認知されているアドヴィルという風邪薬を飲むとだいたいの症状が収まる。一度39℃近くの熱が出た時にさすがにやばいと思ってアメリカの薬を飲むことにしたのだけれど、薬を飲んだその日の晩に滝のように汗をかいて、朝になるとすっきりとしていたのにはびっくりした。そして今週もまたこのアドヴィルのお世話になっているのだけれど、効果は目に見えるほどに違う。日本にいたころは本当に数年に一度くらいしか熱が出ることなんてなかったのに、なにか僕の身体に異変が起きていることは間違いない。単純に老いてきているということはあるにしても、このアメリカの破壊的な食習慣が全ての元凶であることを確信している。

昔、「肉食ってないと出せない音」とアメリカのハードコアバンドの音を友達と形容したことがあったのだけれど(要するに、肉を食ってるからあれだけヘビーな音を馬鹿みたいにでかい音で奏でられる)それと引き換えに彼らは健康を代償として捧げていたんだなと思った。文字通り、命を削っていたのだろう。なんだかどうでもいい日記になってしまった。

hiroshi ujiieday