ESSAYS IN IDLENESS

 

 

ELLE @CINEMA21

帰り道に見たネオンサインが素敵だった

帰り道に見たネオンサインが素敵だった

パウエルブックスでHOBOを立ち読み。表紙がイザベル・ユペールということで。勢いそのままに「Elle」を見ることに決めた。
流石に2日連続でCinema21に来たので、受付の人に「また来たのね!ありがとう」と言われてしまう。
彼女は「Things to Come」でも主演を努めていたけれど、今回の映画ではまったく違う役を演じている。
映画のアプローチ的にはアサイヤスの「デーモンラヴァー」に、フェミニズムの要素を追加していったサイコスリラーなんだけれど、イザベル・ユペールの屈強な精神が全ての障害をなぎ倒していくのが(女性には)爽快。
たとえレイプされても、職場で嫌がらせをされても、全て吸収し支配していってしまう。非現実的な女性像だと思う。

この日、3:45分くらいの夕方の時間帯に見たのだけれど、雰囲気がとても良かった。
劇場は50席程度の小さなところで、夫婦で来ている50代以上の人たちで会場はほぼ埋まっていた。
映画の前の予告編が流れると、たまにちょっとだけエッチなシーンやグロテスクなシーンが出てくる。

「ちょっと〜(笑)」「ハッハッハ!」「オーゥ!」「ワーオ!」

みたいな感嘆詞(日本語にするとバカっぽく見えるんだけど)が会場から聞こえてくる。
かなりシリアスなシーンでもそんな感じで、聞いているこちらも思わず笑ってしまう。
昼間っから仕事もせずに夫婦で映画を見に来れるなんて、なんて素晴らしい生活だ!と思ったので隣の夫婦に聞いてみると、どうやら自営業らしく暇だから映画に来たらしい。
本当に自由で素晴らしいな。と、映画を見る前に最高の気分になれたのが、この日一番良かったことだった気がする。

hiroshi ujiieday, movie