12/26 SAN DIEGO
早朝にホテルを出てハリウッドへ向かう。何度も電車を乗り間違えながら、ようやく辿り着く。
正直なところ、ハリウッドという場所に対して特に何も期待していなかったし、しゃらくさいと思っていたけれど、スパイク・ジョーンズやタランティーノ、ジーン・ケリーなど、自分の好きな監督や俳優の星型や手形をみると否応なしに嬉しい気持ちになってしまった。観光客相手に阿漕な商売を繰り広げるパフォーマーの人たちを華麗に無視しつつ(たまに「YOU ARE RUDE!!」と言われたり)、急ぎ足で見て回った。
そのまま、次の目的地サンディエゴへと向かう。今度こそゆっくり座るぞ、と思い車両に乗って自分の席を確認すると「もう席がないので、席が空くまで待って下さい」と冷たく車掌に言い放たれる。「そんな!」と思いつつ社内を見渡すと僕と同じように大きな荷物を背負っている人でいっぱいだ。クリスマスが終わり、みんな自分の家に帰るので26日の下り便は例年とても混むらしい。
絶望に暮れながら、荷物置きに身体を屈めながら座り込む何度もうたた寝をしつつ、ドアの開閉のバタンバタンという音で目を覚ました。アムトラックに関してはここまで一切いい思い出がない。
3時間ほど惨めな時間を過ごしつつ、サンディエゴにたどり着く。サンディエゴのユニオンステーションはとても綺麗で、大きな窓から構内に差し込む光が美しかった。メキシコ国境に近い都市ということもあり、これまでよりも陽の光の色が違うように思われた。どの建物も鮮やかなオレンジ色に綺麗に染まっていて、青空と綺麗なコントラストを描いていた。
夜の街は賑やかで、若い人たちで賑わっていた。イタリアンやメキシカンなどサンディエゴの名物料理の店は人でいっぱいだった。この日食べたメキシカン風のパンケーキは今まで食べたどのパンケーキよりも美味しかった。
ご飯を食べてモーテルに戻る。夜になっても寝るのが惜しかったので、何度も外にタバコを吸いに行く。
今日もアムトラックが最悪だったな、、、という思いを反芻しながら煙を吐き出す。屋上から見えるサンディエゴのビル街や、遅くにチェックインしてくる人たちを眺めながら、映画でみたモーテルのシーンを思い出したりした。無機質にならんだモーテルの部屋の扉は、日本の団地のそれとは違うような気がして、中にどんな人が泊まっているのだろうという気持ちになる。
今日はたくさん綺麗な景色を見た気がするけれど、西日の差し込む自分の部屋が一番いいなと思った